第１４回地域再生大賞　優秀賞　まちづくりエコシステム（富士吉田）

手がけた冊子や製品を手にする片岡美央さん（左）、赤松智志さん（中央）、斎藤和真さん＝富士吉田市内

　優秀賞に選ばれた富士吉田市の「移住したクリエイターたちによる、まちづくりのエコシステム」。同市では地域おこし協力隊ＯＢたちが市内でデザイン事務所やＮＰＯ法人などを立ち上げ、地場産業振興や、若者が地域を知る活動、市の産品のデザイン力向上などに取り組み、まちづくりの「エコシステム」を形成している。

　赤松智志さんは、織物業と観光業を融合させたイベント「ハタオリマチフェスティバル」の運営を担っており、約２万４千人が訪れるイベントに成長させた。ＮＰＯ法人「かえる舎」を設立した斎藤和真さんは、地域の小中高校生に地元に愛着をもってもらう教育を支援しており、市内の学校と企業をつなぐ取り組みも進めている。

　また市内を拠点にデザイナーとして独立し、雑貨店も開業する片岡美央さんは、市のふるさと納税の返礼品を贈る箱や同封するパンフレット、ノベルティのデザインを手がけており、返礼品のブランド力向上やイメージアップに貢献する。これらの若い移住者らの活動が新たな人を呼び込み、人が人を呼ぶという好循環が生まれている。

(2024年1月28日付 山梨日日新聞掲載)