2023.8.15

富士山 弾丸登山15%

 山梨日日新聞は静岡新聞と合同で、富士山登山者250人に登山日程などを尋ねるアンケートを実施し、夜間に登山を始めて山頂を目指す人の割合は15・2%だった。県などは宿泊を伴わない「弾丸登山」の自粛を呼びかけているが、一定数が強行日程で登っている状況が浮き彫りになった。
 アンケートは7月28、29日、8月1日の3日間、山梨、静岡側で計250人に対して実施した。登山日程について尋ねたところ、「夜間に登山を始め、御来光を見物後、下山」と答えた人は15・2%だった。山頂まで登ったかは不明だが「朝(日中)からの日帰り登山」と回答した人も12・8%いた。
 「山小屋で宿泊し、御来光見物後、下山」が64・4%で最多となり、「山頂に登らずに周辺を散策」は5・6%。「その他」は2・0%で、2泊3日のゆとりを持った日程で臨む人もいた。
 富士山は新型コロナウイルスが5類に移行してから初めての夏山シーズンを迎え、山小屋の予約がすぐに埋まるなど開山前から登山者の急増が見込まれていた。山小屋などでつくる富士山吉田口旅館組合は弾丸登山者の増加を懸念し、県などに対策を要望。県などは高山病や低体温症、けがへのリスクが高まるとして、弾丸登山や日帰り軽装登山をしないよう呼びかけている。

(2023年8月11日付 山梨日日新聞掲載)

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