富士山 御庭の魅力学ぶ

富士五湖観光連盟　噴火時対応も

　富士五湖観光連盟青年部は、富士吉田市のハイランドリゾートホテル＆スパで、県富士山科学研究所の吉本充宏主幹研究員を招いて勉強会を開いた。富士五湖地域の観光関連事業者ら約５０人が参加し、地質学から見た富士山５合目の御庭、奥庭の魅力や、富士登山中に噴火した場合の避難方法などについて学んだ。

　吉本主幹研究員は、御庭、奥庭について、複数の火口があり、火口の周りにできるおわん型の地形「火砕丘」の断面や、流れ出た溶岩の表面などを見ることができると説明。「火山のあらゆる現象を見ることができる場所だ」と話した。

　また、登山中の避難については県が公表している富士山噴火時の避難パターンを示しながら、「現在地によって逃げる方向が異なる。山頂と火口を結んだ線をまたがないように逃げることが大事」と説明した。

　勉強会は富士山の御庭、奥庭の魅力を再認識するとともに、噴火などが発生した場合の避難の在り方などを考えようと２月２７日に実施。吉本主幹研究員は「富士山がきれいな山であるからこそ、その危険性を認識してもらうことが重要だ」と訴えた。

(2023年3月9日付 山梨日日新聞掲載)