2022.7.29
優しい宿に富士レーク
最高賞受賞 パラ対応を評価
富士河口湖町船津の富士レークホテル(井出泰済社長)は、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)が主催する第25回「人に優しい地域の宿づくり賞」で、最高賞の厚生労働大臣賞を受賞した。同ホテルは昨夏、東京パラリンピック自転車競技に出場した各国の選手が宿泊し、その際の対応が評価されたという。県内の宿泊施設が最高賞を受賞するのは初めて。
同賞は全旅連に加盟する全国約1万6千軒の中から、高齢者や障害者など全ての人に配慮した社会環境づくりに貢献する旅館ホテル・組合の活動を表彰する制度。今年は計28件のエントリーがあり、富士レークホテルが最高賞に選ばれた。
全旅連によると、同ホテルは全国に先駆けて、車いすのまま施設を利用できる「ユニバーサルデザイン(UD)」を導入。料理・サービスもUDに対応している。同規模のUD対応施設は全国に少なく「好事例として模範となり、業界をけん引している」(担当者)と評価された。
昨夏の東京五輪・パラリンピックでは大会組織委員会から指名を受け、自転車競技に出場した85カ国の選手ら約200人を迎えた。感染防止策で観光目的の外出が禁止された選手らのために、ホテルに滞在しながら富士山5合目や青木ケ原樹海の自然を楽しむバーチャルツアーを企画したことも評価された。
9月に東京都内で開かれる第100回全旅連全国大会で表彰される。井出社長は「全ての人が幸せに、共生できる施設になれるよう成長を続けたい」と話している。
(2022年7月27日付 山梨日日新聞掲載)
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