2022.6.09
富士登山 検温を縮小
コロナ対策 5、6合目のみ
県は6日までに、今夏の富士山開山期間に新型コロナウイルス対策として登山者に実施する検温について、富士山有料道路(富士スバルライン)の1合目では行わず、5、6合目に縮小する方針を固めた。県は昨年、地元自治体からの要望を受けて1合目で検温を行ったが、5合目施設で感染対策が整っていることなどを踏まえ対応を見直した。
県は昨年、マイカーで5合目に向かう人を対象に、富士スバルラインの1合目下駐車場で検温を実施。当初は5、6合目で実施する計画だったが、地元自治体から「対策が不十分」と再検討を求める声が上がり、1合目を加えて3カ所で実施した。デルタ株の感染拡大の懸念もあったことから水際対策を強化した。
県世界遺産富士山課によると、5合目の売店や宿泊施設が、感染対策を講じた事業者にお墨付きを与えるグリーン・ゾーン認証を取得していることや、比較的安定している感染状況などを考慮し、今夏の対応について救護所の医師や地元自治体と協議。「5、6合目で実施することで十分な対策が可能」(同課)と判断した。
開山期間は7月1日~9月10日。5、6合目では検温とチェックシートに基づく体調確認を実施し、問題がなかった場合はリストバンドを着用してもらう。体温が37.5度以上、または平熱より1度以上高い場合は下山を促す。
富士吉田市の堀内茂市長は6日の定例会見で、今夏の検温体制について県から報告を受けたことを明らかにした。
(2022年6月7日付 山梨日日新聞掲載)
広告