2022.4.30
噴火予測改訂点を解説
富士山科学研で企画展
富士吉田市上吉田の県富士山科学研究所は27日から、同所で、企画展「富士山ハザードマップ-過去~現在~未来-」を開いている。富士山噴火を想定したハザードマップ(危険予測地図)が昨年3月に改訂されたことを踏まえ、内容や要点を解説。噴火の歴史や各研究員の研究内容を実物や模型、パネルを使って紹介している。
富士山に関する新たな火口や堆積物の研究によって、想定火口や溶岩流の影響範囲が拡大する可能性が明らかになったことなど研究結果を示し、2004年版のハザードマップと21年の改訂版の変更点をパネルで解説。同研究所の各研究員の研究内容とハザードマップへの活用も紹介している。
1707年の宝永噴火時の火山岩や軽石、降り積もった火山灰によってできた堆積物の標本を展示。地震計や噴火時に備えた防災グッズも紹介している。藤井敏嗣所長と荒牧重雄名誉顧問のインタビュー映像も上映している。
今後、地形図の立体模型を活用した実験や新たな展示も予定している。企画展を担当した内山高専門員は「来館者からの疑問に応えるように心掛けた。富士山の自然環境や防災への意識が高まってくれればうれしい」と話している。
企画展は12月11日まで。午前9時から午後5時(最終入館午後4時半)。入場無料。
(2022年4月28日付 山梨日日新聞掲載)
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