富士山科学研究所防災教育支援サイト
山梨県富士山科学研究所が作成を進めている、県内小中学校の教員向けに防災教育に必要な情報をまとめた特設サイト。県内外の自治体などから、過去に起きた自然災害の写真、専門家の講演会や防災授業で使われた資料などを収集。2022年秋から教材として活用できるようにする。授業づくりを支援し、防災教育の充実と教員の負担軽減を図る。
研究所によると、特設サイトには地震や台風、大雨など全国各地で起きた災害の写真、映像を掲載。県内外で開かれた防災関連の講演会や授業で用いられた文書も載せ、ダウンロードできるようにする。現在、県所有データのほか、県内外の自治体や専門家らの許可を得て利用可能な資料を集めている。
県が富士山噴火時の被害を想定した各種シミュレーション動画、研究所の研究員が噴火の仕組みなどを紹介する実験動画も載せる。サイトはスマートフォンでも利用できるようにする。
主に県内小中学校の教員を利用対象とし、認証IDやパスワードを付与する。授業では、国の「GIGAスクール構想」で児童生徒に配られた情報端末を活用してもらうことを想定している。県内市町村の防災担当者が利用し、地域の防災訓練などに生かしてもらうことも検討する。
サイトの作成は2020年度に開始。昨春に試作版を開設し、1966年に足和田村(現富士河口湖町)で起きた土石流災害の記録集を載せた。阪神淡路大震災や新潟県中越地震の被害写真、2011年に宮崎、鹿児島県境の霧島山・新燃岳が噴火した際の映像も掲載。富士河口湖町の小中教員らが試験的に利用しているという。
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