2022.3.30
山中湖ワイン醸造へ
ブドウ畑開墾スタート
富士のふもと山中湖村農泊推進協議会(中村三千男会長)は27日、ワイン用のブドウ畑の開墾作業などを行うモニターツアーを開き、県内外から15人が参加した。今後、栽培を進め、村産ワインの醸造を目指す。農作業を体験できるツアーも計画し、集客面でも力を注ぐ。
協議会は村の魅力創出や産業活性化を目的に農林水産省の農山漁村振興交付金を活用した農泊推進事業の取り組みを進めている。その一環として、開発を目指す村産ワインの原料となる醸造用ブドウの栽培を体験できるプログラムを作るため、試験的にモニターツアーを開いた。
開墾作業では、東京都や神奈川県などから参加した15人が、村内の畑で土に埋まっている根などを掘り起こし、苗を植えることができるように整地した。作業後、会場を移し、甲州市のワイナリー経営者が村内でのワイン醸造の可能性や、県産ワインを飲み比べるワインセミナーを実施した。
今後は、北海道で開発され、寒冷地で栽培可能な品種「山幸」の植え付け体験を5月に開き、ブドウが収穫できる約3年後に収穫体験を行う予定。収穫したブドウでワインの醸造を目指す。
山中湖村内でのブドウ栽培は、山中湖観光振興公社が2000年に始め、ワイン造りに活用していたが、収穫量が減ったことなどを理由に20年度で栽培を断念している。協議会の担当者は「ワインを村の特産品として育てるとともに農業体験ツアーの策定で、村に多くの観光客を呼び込んでいきたい」と話している。
(2022年3月28日付 山梨日日新聞掲載)
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