2022.2.04

富士山望む新デッキ

新倉山浅間公園 広さ5倍混雑緩和へ

拡張工事をした展望デッキ。オープンセレモニーも行った=富士吉田・新倉山浅間公園

拡張工事をした展望デッキ。オープンセレモニーも行った=富士吉田・新倉山浅間公園

 富士吉田市が進めてきた新倉山浅間公園の展望デッキの拡張工事が終了し市は1日、一般開放した。これまでの5倍の広さとなった。人気となっている富士山や五重塔(忠霊塔)の景観をより楽しめるようになったほか、混雑の緩和も期待される。

 同公園は富士山のビュースポットとして国内外の観光客から人気を集めている。桜の季節を中心にデッキの混雑などが課題になっていた。市は昨年7月に着工し、展望デッキの入場を規制。1月中に工事を終え、開放を決めた。

 デッキの広さは126平方メートルで、高さを変えて景色を楽しめるよう最大4段の段差を設けた。材質は再生木材で、景観を損ねないよう茶系色で統一。ライブカメラを設置できるスペースも用意した。

 事業費は約1億3千万円。市は昨年度実施したインターネットを通じて資金を募る「ふるさと納税クラウドファンディング」の寄付者8652人から寄せられた計約4億1250万円から充てた。残りの寄付金は駐車場など園内整備に活用していくという。

 市によると、従来の展望デッキは2015年に整備。年々人気が高まり、19年は約50万人が来場した。現在は新型コロナウイルス感染拡大の影響で来場者が9割ほど激減しているという。

 1日に展望デッキで行ったオープン式典に出席した堀内茂市長は取材に、「コロナ収束後、新倉山浅間公園で観光客を取り込み、西裏地区など市内を回遊してもらいたい」と期待を寄せていた。

(2022年2月2日付 山梨日日新聞掲載)

広告
月別
年別