富士吉田忍野ＩＣ 工事に時間

供用 今夏に再延期

スマートインターチェンジの工事現場付近＝富士吉田市上吉田

　富士吉田市と中日本高速道路八王子支社は２８日、同市上吉田で整備を進めている富士吉田忍野スマートインターチェンジ（ＳＩＣ）の供用開始が数カ月遅れる見通しになったと発表した。建設現場の地中に硬い地盤と空洞が複数見つかったことが要因。本年度中としてきた供用開始時期は２０２２年夏を目指す。

　中日本高速道路八王子支社によると、硬岩（溶岩）の掘削量が増加し、掘削方法を変更した。また、３カ所の空洞が見つかったため調査や充填を施したことで供用開始時期の延期を余儀なくされたという。

　同ＳＩＣは東富士五湖道路富士吉田ＩＣ－山中湖ＩＣ間に設置する。当初は２０年度中の完成を見込んで１９年度に着工した。既に一度、完成時期を２１年度中に修正しており、延期は今回で２回目となる。

　周辺には「ふじさんミュージアム」などがあり、観光客の利便性向上や交通渋滞の緩和が期待される。富士山噴火など大規模災害時の避難路や救援ルートとしての利用も見込まれる。

　今後、工事の進捗状況を踏まえて具体的な開通時期を決めるといい、中日本高速道路の担当者は「一日も早い開通に向けて工事を進める。ご理解をお願いしたい」と話している。

(2022年1月29日付 山梨日日新聞掲載)