2021.12.11

富士急行線 カメラ設置

京王線事件受け全車両に

 東京都の京王線で起きた乗客刺傷事件などを受け、富士急行(富士吉田市、堀内光一郎社長)は、富士急行線の全車両に防犯カメラの設置を進めている。12月中には設置が完了する見込みで、乗客の安全確保につなげる狙い。

 富士急行によると、普通電車には車両の客室の前後と運転席に防犯カメラを各1台、特急は運転席と客室、乗降口に各1台設置する。同社は特急、普通電車を計11編成31両を保有していて、12月中には全車両への設置が完了する見通し。

 防犯カメラは視野が170度で、約2週間分の映像を保存できる。容量が少なくなれば自動で上書き保存されるという。防犯カメラの横にはカメラが作動していることを示すステッカーを掲示する。

 今年8月に起きた小田急線の乗客刺傷事件、10月の京王線特急車内で起きた乗客刺傷事件など相次ぐ電車内での事件を踏まえ、テロ対策を強化しようと設置を決めた。

 富士急行鉄道管理センターの奥田壮一センター長は「ハード面の強化を図っても、完全に犯罪をなくすことは難しい。今後も警察などと連携を密にして、対応訓練や緊急時の手順の確認をやっていきたい」と話している。

(2021年12月9日付 山梨日日新聞掲載)

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