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2021.11.09 所属カテゴリ: ふじさんクエスト / 登山 /

富士登山者に顔認証

 静岡県が2021年11月、富士山登山客の新型コロナウイルスワクチン接種歴や健康状態を、顔認証システムで確認する実証実験を開始。入山時に健康状態をチェックする手続きをスムーズにし、感染拡大を防ぎながら観光振興を図ることが狙い。実験データから実用性を検証し、2022年度以降に静岡県側登山口への本格導入を目指す。

 実験は、富士宮ルートからの登山者の多くが利用する水ケ塚公園駐車場(裾野市)で実施。参加者に専用のスマートフォンアプリで顔写真や健康状態などのほか、ワクチン接種記録かPCR検査の陰性結果を事前に登録してもらい、顔認証だけで入山する段取りを確認する。NECやIT企業のアルム(東京)などが協力。

 実験初日にはトレッキングツアーで訪れた約30人が参加。タブレット型端末に顔を近づけると、10秒ほどで認証が完了した。県職員が入山に問題がない目印として、リストバンドを渡した。

 静岡県によると、2021年の夏山シーズンはスタッフが登山口などで登山者一人一人に直接検温したり、事前に記入する健康チェックシートの提出を求めたりしていた。手続きに時間がかかり混雑したため、改善策を検討していた。

 県は今後、今回記録した映像や参加者の意見をまとめ、悪天候時のシステムへの影響や電源確保、費用対効果などを検証する。

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