2021.4.13

週末の混雑解消期待

須走・御殿場バイパス開通

テープカットを行った新御殿場インターチェンジ(IC)=御殿場市

テープカットを行った新御殿場インターチェンジ(IC)=御殿場市

 山梨県内の中央自動車道・東富士五湖道路と新東名高速道路とを結ぶ「須走道路・御殿場バイパス」(静岡県5.2キロ)が10日、開通した。これまで週末を中心に混雑していた山梨県から静岡県御殿場市方面に向かう国道138号の渋滞緩和などが期待され、初日は開通直後から多くの車が同バイパスを利用した。

 この日は新東名高速道路の新御殿場インターチェンジ(IC)-御殿場ジャンクション(JCT)間も同時に開通。山梨県内から東富士五湖道路を使って新東名高速道路に向かう場合、同バイパスに入り仁杉JCTから乗り入れられる。

 同バイパスは午後4時に開通。開通前は東富士五湖道路から従来通り国道138号に降りる車で道の駅「すばしり」(静岡県小山町)周辺は渋滞したが、開通後は多くの車が同バイパスに流れ込み渋滞が解消された。バイパスでは信号機もなくスムーズに車が流れたが、ほとんどの区間が片側1車線のため、ほかの道路からの合流地点では一時的に前方の車の速度が落ち、後続との車間が詰まる場面も見られた。

 開通に先立ち国土交通省や中日本高速道路、静岡県は、御殿場市の新御殿場ICなどで開通式典を実施。沿線周辺の市町村関係者ら約230人が出席した。式に参加した山梨県の長崎幸太郎知事は「富士の国の山梨、静岡両県を結ぶ基幹道路になる。両県の連携や産業の発展につながる」と期待を寄せた。

 国土交通省沼津河川国道事務所などによると、同バイパスは、車窓から富士山を眺められるよう中央分離帯や道路脇にはパイプをつなぎ合わせたガードパイプを設置するなど観光客に配慮。新東名高速道路新御殿場IC-御殿場JCT間の開通と合わせ、富士北麓や箱根、伊豆地域の観光地への利便性向上、御殿場市内の渋滞緩和、地域産業の発展を見込んでいる。

(2021年4月11日付 山梨日日新聞掲載)

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