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2020.9.05 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 9月 /

精進湖にヘンな生物

先月から異常発生 コケシムシ? 魚の死滅が心配

 富士五湖の精進湖に、薄緑色で半透明ブヨブヨした物体が異常発生した。浮遊しているものは直径2、30センチ、厚さ7、8センチの円盤型で、岸の溶岩に付着したものは直径が1メートルもあり、地元の人たちは気味悪がっている。

 昨秋、これと同じような物体が富士五湖では初めて河口湖で発見され、ミズクラゲではないかと大騒ぎになった。このとき東京の生物学者が調べたところ、寒天状コケシムシらしいことがわかった。このコケシムシは微生物で、ブヨブヨした部分は虫の体液が固まったものとみられる。

 精進湖に異常発生したのは先月中旬からで、地元では4日、正体不明の物体と発生原因の調査を県に依頼した。地元民の話では、今のところ魚類への実害はないが、発生原因は湖の汚染にあるのか、同湖はヘラブナやワカサギ、コイなどの釣り場だけに、今後魚類への影響が出ないか-などと不安がっている。 【当時の紙面から】

(1973年9月5日付 山梨日日新聞掲載)
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