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【富士山噴火ハザードマップ・改訂版中間報告】<2>火砕流

 山梨、静岡、神奈川各県などでつくる「富士山火山防災対策協議会」が2020年3月、改定中の富士山噴火の被害を想定したハザードマップ(危険予測地図)の中間報告を公表。中間報告では2019年度中にシミュレーションが終わった小規模溶岩流と火砕流の結果を公表。

 火砕流は全35パターンをシミュレーションした。このうち山梨県内が関連するのは20パターン。北東側から発生したパターンでは東富士五湖道路を超える想定となった。

 シミュレーションで想定する火砕流の量は、過去5600年間で最大と考えられる鷹丸尾火砕流の規模を反映し、現行のハザードマップの約4倍となる1千万立方メートル。計算開始点は火砕流が発生しやすいとされる勾配30度以上が続く斜面に置き、現行の4倍の35カ所とした。

 勾配が急な北東側斜面は遠くまで流れる傾向が見られた。一部では東富士五湖道路を越え、国道138号近くまで達する。山頂付近から発生した場合は広範囲に広がり、到達距離が短くなる傾向がみられた。

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