2019.9.29
所属カテゴリ:
山日紙面で見る富士山 /
9月 /
富士五湖を泳破、米の女性スイマー
24キロ、1日で “世界一周”の快挙目前
世界で初めてベーリング海峡を泳いで横断した女性マラソンスイマー、リーン・コックスさん=アメリカ、カリフォルニア州出身、スイミングインストラクター=が28日、富士五湖全部を一日で泳いで渡るという快挙を成し遂げた。
富士五湖水泳横断は、コックスさんが現在実行中の「八十日旅行・1985年、世界一周マラソン水泳シリーズ」の企画の一つ。本栖湖―精進湖―西湖―河口湖―山中湖の順に、各湖とも西から東へ泳いだ。総距離24キロの長丁場である。
同日午前8時に本栖湖西岸に到着したコックスさんは、ウオーミングアップの後、元気にスタート。豪快なクロール泳法で対岸目指して泳ぎ出した。この日は朝から雨模様、最高気温も12.5度までしか上がらず(平年は19.8度)、五湖の平均水温も16.2度と低かった。
コックスさんは、各湖を一時間半から2時間で泳ぎ、午後5時ごろ最後の山中湖を泳ぎ切って快挙を達成した。泳ぎ終えたコックスさんは「たいへんうれしい。後半の河口湖と山中湖はきつかったが、目的が果たせて満足」とニッコリ。富士五湖については「思った以上に静かで美しく、素晴らしかった」と感動していた。
水泳シリーズは、8月1日に、アメリカ西海岸のロングビーチシールビーチ間の10マイルを完泳したのを皮切りに始まり、これまでアイスランド、スペイン、イタリア、トルコ、中国などの川、海峡など、計66マイル(約100キロ)を泳いできた。10月14日のニューヨークでゴールを迎える。
コックスさんは「なぜ泳ぐかって? そこに挑戦する川や海があるからよ。私が実績をつくることで、他のマラソンスイマーの励みになれば」と話していた。 【当時の紙面から】
(1985年9月29日付 山梨日日新聞掲載)広告