2019.5.24
所属カテゴリ:
富士山噴火に備える /
特集(山梨日日新聞特集から) /
忍野
沢沿いの土石流に警戒を
忍野村は、富士吉田市に隣接する桂川沿いが、24時間程度で溶岩流が到達する可能性がある「三次ゾーン」となった。富士山に積雪がある10月から5月にかけては、雪を溶かしながら斜面を流れ下りる「融雪型火山泥流」が、桂川沿いで発生する可能性もある。積雪が深い2-4月は特に警戒が必要だ。
村の大部分は、避難ゾーンとして色分けされない白地の地域となった。噴火時には富士北ろくの近隣市町村に被害が広がることも予想されるため、村は正確な情報をつかみ、むやみに村外に出ないよう呼び掛ける。
また多くの従業員を抱える企業が立地しているため、村内に被害がない場合でも、近隣市町村の被害状況によっては帰宅が困難になることも考えられる。
一方、警戒すべきなのは、村北部などの斜面から発生する可能性が指摘されている土石流。マップ上では、沢沿いの19カ所を「土石流避難ゾーン」として示した。土石流は山の斜面に火山灰が積もり、少量の雨で流れ出す。谷を流れる速度は時速40キロ程度に達することもあるという。村指定避難場所の中には、土石流避難ゾーンに近接しているところもあり、注意が求められる。
同村のマップは、火山灰が積もった場合の被害についても説明。火山灰が0.5センチ積もると自動車の運転が困難になるなど、交通機関に影響が出る可能性があるほか、2センチで目や鼻、のどなどに異常を訴える人が多くなることを示している。
【噴火への備え 富士山防災避難マップから】
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