1つ前のページに戻る

2018.9.09 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 9月 /

台風・雨雲を監視 富士山測候所に新庁舎 3.3平方が450万円

 標高3776メートル、日本一高い富士山の剣ケ峰に10年の歳月と7億円をかけて、気象庁富士山測候所の庁舎が完成した。

 ひと足先にレーダードームも完成しており、ここの観測範囲は800キロ。日本列島上空の雨雲や台風の足取りを追っている。

 この観測施設は、建設省中部地方建設局と大成建設が近代建築の粋をこらして建てたもので、激しい風雨にも、厳しい気温の変化にもビクともしないという永久基地。

 関係者の話によると、これまでにヘリコプターやブルドーザーで山頂に運び上げた資材は約800トン、延べ3万人の作業員が汗を流した。

 建物はアルミ合金を使ったプレハブ工法だが、標高も日本一なら建築費もバツグンで3.3平方メートル当たり450万円ついたという。8日は雪の中で最後の配線、配管工事が行われた。 【当時の記事から】

(1973年9月9日付 山梨日日新聞掲載)
広告