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防寒着

●温かく軽量がお薦め

 富士山や南アルプス、八ケ岳など3000メートル級の高山なら、真夏でも頂上付近では深夜から明け方にかけて氷点下まで気温が下がることがある。真夏の登山で、「持っていてよかった」と感じることが多いのは実は防寒着だ。

 登山では、行動し続けていれば寒さを感じることは少ないが、実際にはそうはいかない。星が残る空の下で日の出を待つ、食事のために長めの休憩を取る…。そんなときは、防寒着をザックからさっと取り出して羽織りたい。

 防寒着はウエア(行動着)と違って、寒さをしのぐためにある。ウエアが「動」の装備品とすれば、対照的に「静」の側面を持つ。つまり、とどまって休息している際に体温低下を防ぎ、再び行動するエネルギーや気力を蓄えるのが役割だ。

 携行すべきは上着。ダウンジャケット、中綿入りのジャケット、フリースなど多様な製品がある。登山用に1着用意するなら、温かく軽量で、コンパクトに収納できるものがよい。

 登る頻度が少ないなら、冬用セーター2枚を衣類圧縮袋に入れて持ち歩くのが手軽。いざというとき、雨風をしのげるよう防寒着の上にレインウエアを着られるかチェックしておくとよい。
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