富士まぶし
薬味やだしで3度楽しむ
山梨県の富士北麓地域で捕れたマスを使った「富士まぶし」は、名古屋名物のひつまぶしを地域の食材でアレンジした郷土料理。薬味と一緒に食べたりだしをかけてお茶漬け風にしたりと、味の変化を楽しむことができるのが特徴。
富士北麓地域の食の魅力を発信する富士河口湖町の住民グループ「富士山麓んめぇ~もん倶楽部」が2012年、本栖湖や西湖に生息するヒメマスをPRするために商品化。同倶楽部によると、西湖周辺に住む住民らが古くから、焼いたヒメマスの身にみそなどを混ぜ合わせ、ご飯と一緒に食べていたことがヒントになった。
マスを米粉で唐揚げにした後、カツオなどをベースにしただし汁で、ご飯と一緒に炊き込む。マスの身をほぐしながらご飯と混ぜ、最初は何も添えずにそのまま食べる。ご飯にしみこんでいる魚のうまみを味わうことができ、マスの身のふわふわ感も堪能できるという。
次は小ネギやミョウガ、カイワレなどの薬味と一緒に食べるのがお薦め。薬味を添えると味わいはがらっと変化。薬味の香りが口いっぱいに広がり、食欲が増す。最後はだしをかけ、茶漬けで味わう。
富士まぶしを食べることができるのは同倶楽部に加盟する4店舗。同倶楽部は新型コロナウイルス感染拡大を受け、外食機会が減少していることから、富士まぶしを自宅で食べられるよう、だし汁やマスなどを一つにした「富士まぶしセット」の商品化を考えているという。
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