春節、中国人客に商機
富士北麓観光、景気減速で買い控えも

更新日:2019年02月05日(火)

 中国で春節(旧正月)の大型連休が始まった4日、富士北麓地域など県内の観光地は中国人訪日客でにぎわいをみせた。昨夏に入園を無料化した富士吉田市の富士急ハイランドは同日、春節に合わせて免税店がオープンし、多くの中国人ツアー客が詰め掛けた。一部の観光業者からは中国経済の減速を受け、数年前と比べて消費意欲の低下を指摘する声もあった。

 富士急ハイランドでは同日、春節に合わせて免税店「富士山商店」が営業を始めた。店舗は東京都内の免税店運営会社が営業し、食品や化粧品など計約600種類を取り扱う。隣接地に新設した駐車場には、中国人を乗せた大型バスが次々に乗り付ける盛況ぶりだった。

 富士急ハイランドの担当者は、昨年7月の入園無料化やチケット確認が省略できる顔認証システムの導入の効果が大きいと指摘。「来県する中国人は多く、来園者の伸びしろはある。店舗を周知して売り上げを増やしたい」と話す。

 忍野村の忍野八海も中国人ら多くの訪日客でにぎわった。近くの飲食店「池本茶屋」は中国人を中心に外国人で混雑した。担当者は「店に客が入れないほどだった数年前と比べると落ち着いたが、多くの中国人が訪れている」と話した。

 中国経済は米中貿易摩擦の長期化に伴う減速で、先行きに不透明感が強まっている。一部の観光業者は、消費意欲の低下や客足の陰りを指摘する。河口湖畔の富ノ湖ホテル(富士河口湖町)は、春節期間の宿泊客は6割以上が中国人。空室はないが、売店の売り上げは2、3年前の半分以下という。外川凱昭社長は「買い控えが進み、土産品の売り上げは期待できない」と話す。

 富士河口湖町観光連盟(山下茂理事長)はこの日、観光客が多く集まる船津地区の湖岸や大池公園周辺に無線LAN「Wi−Fi(ワイファイ)」6台を設置。今夏までに町内全域に20台を設ける予定で、春節の本格化を前に一部を先行導入した。

 山下理事長は春節期間の客数は減少傾向にあるとして、「利便性を高めて集客につなげる。富士山や湖に頼るだけでなく、食事やサービスなどで細かいニーズに対応することが必要だ」と話した。

富士急行線河口湖駅に到着し、富士河口湖町内を周遊するバスに乗り込む中国人観光客ら=富士河口湖町船津
富士急行線河口湖駅に到着し、富士河口湖町内を周遊するバスに乗り込む中国人観光客ら=富士河口湖町船津
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