吉田のうどん老舗復活
「白須」娘婿が先代の味継承
常連客「ようやく」

更新日:2019年01月24日(木)

 「吉田のうどん」の老舗として知られ、2年半前に閉店した白須うどん(富士吉田市上吉田)が復活した。先代の白須正己さんの死去に伴い店を畳んだが、娘婿の邦光さん(33)が受け継ぐことを決意。21日のオープン後、店はかつての常連客らでにぎわっていて、邦光さんは「店の伝統を継承し、吉田のうどんを盛り上げていきたい」と話している。

 白須うどんは1978年に正己さんが創業。正己さんの父・文治さんが製麺業を営んでいて、独立する形で店を開いた。のれんや看板はなく、一見すると民家のたたずまい。しょうゆベースのつゆに、具はキャベツとニンジンだけだが、多くのファンに愛された。

 正己さんの長女恵さん(37)と結婚した邦光さんは「将来は店を継ぎたい」と、仕込みを手伝ってきた。だが、正己さんは2016年9月、闘病の末、亡くなった。地元企業で働いていた邦光さんは「すぐに辞めると会社に迷惑がかかる」と、いったん店を閉じることにした。

 常連客からは再開を望む声が殺到した。邦光さんは17年夏、意を決して会社を辞めた。連日、うどんを打つ“修業”を重ね、母・富美子さん(64)から合格点をもらって開店にこぎ着けた。

 客席近くに仏壇があった、かつての店舗兼住宅は建て直し、店舗の造りになった。かけうどんと、つけうどんだけだったメニューには肉うどんを加えた。再オープンに併せて変化したこともあるが、麺やつゆは先代から変わらない。先代の店に40年近く通った同市向原3丁目の自営業羽田喜代次さん(65)は「再開を心待ちにしていた。やっと、ここのうどんを食べることができてうれしい」と話した。

 21日から営業が始まり、邦光さんは「多くの人に来店してもらい、先代の偉大さを痛感した」と感慨深げ。「先代の味と吉田のうどんを引き継ぐために頑張っていきたい」と力強く語った。

客にうどんを提供する白須邦光さん(中央)と妻の恵さん=富士吉田市上吉田
客にうどんを提供する白須邦光さん(中央)と妻の恵さん=富士吉田市上吉田
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