フジマリモ資料 後世へ
甲府・塩部の川崎さん
写真、映像 デジタル化

更新日:2018年09月14日(金)

 1980年代に山中湖や河口湖で行われたフジマリモの学術調査に参加した川崎松雄さん(81)=甲府市塩部3丁目=は、当時撮影したマリモの写真やフィルム映像をデジタル化した。写真や映像にはマリモの多様な形状や群落が収められていて、専門家は「フジマリモの生息環境が分かる貴重な資料」としている。

 川崎さんは、ダイビング愛好者でつくる甲府水中クラブに65年の設立当初から所属。県教委や山中湖村教委からクラブに依頼があり、80年ごろから山中湖や河口湖などでフジマリモの調査に参加した。

 調査ではカメラを手に、山中湖北岸の「ママの森」や河口湖の「鵜の島」周辺を潜水。水の透明度が高い湖底付近で、フジマリモを撮影した。川崎さんは「いくつものマリモが集まっている光景を一枚に収められたときはうれしかった」と振り返る。

 撮影した写真の一部は報告書に掲載されたが、多くは一般公開されることはなかった。一方、フジマリモは減少。川崎さんは「現在ではほとんど見られなくなったフジマリモを多くの人に目にしてほしい」と考え、カメラで撮影したフィルムのデジタル化を決めた。

 デジタル化によって鮮明になった約70枚の写真や映像は、展示などの活用を検討。国立科学博物館植物研究部の辻彰洋研究主幹は「当時の写真はほとんど残っておらず、川崎さんの写真や映像はフジマリモの大きさや生息環境を示す貴重なデータ。保全を進める上で、将来的な目標にもなる」と語る。

 川崎さんは「自分の手元にある写真以外にも当時の資料を探していきたい。多くの人にフジマリモの存在を知ってもらいたい」と話している。

「多くの人に関心を持ってもらえたらうれしい」と話す川崎松雄さん=甲府市塩部3丁目
「多くの人に関心を持ってもらえたらうれしい」と話す川崎松雄さん=甲府市塩部3丁目
ページの先頭へ戻る