富士山、次代継承へ決意
世界遺産登録5年 東京でシンポ

更新日:2018年06月23日(土)

 富士山の世界文化遺産登録決定から5年を迎えた22日、東京・都道府県会館で、記念シンポジウムが開かれた。パネルディスカッションなどがあり、学識経験者や自治体関係者らが世界遺産としての富士山の価値や課題を改めて確認。富士山を保全し、次世代に継承していく決意を新たにした。

 山梨、静岡両県などでつくる富士山世界文化遺産協議会が主催し、約200人が参加。公務のため欠席した後藤斎山梨県知事は「世界の宝である富士山を、次の時代に継承できるよう協力をお願いしたい」とのビデオメッセージを寄せた。

 パネルディスカッションでは、富士山世界文化遺産学術委員会委員の清雲俊元さんら専門家5人が「世界遺産富士山の課題と展望」をテーマに意見交換。兵庫県立人と自然の博物館名誉館長の岩槻邦男さんは、富士山には自然遺産としての価値もあるとして「文化、自然の両面で日本一の山と認識し、未来に引き継ぐ思考をすることが極めて大事だ」と強調した。

 元ユネスコ事務局長の松浦晃一郎さん、日本イコモス国内委員会委員長の西村幸夫さんの基調講演もあった。

 松浦さんは「若い人は必ずしも富士山を信仰の対象とする考え方を持っていない。芸術の源泉と信仰の対象という二つの重要な価値が評価されて登録されたことを認識しなければならない」と指摘。今後に向け「富士山を単に保全するだけではなく、国民や外国人に日本の歴史、文化への理解を深めてもらうことが重要だ」と述べた。

世界文化遺産富士山の課題などについて意見を交わすパネリストの専門家ら=東京・都道府県会館
世界文化遺産富士山の課題などについて意見を交わすパネリストの専門家ら=東京・都道府県会館
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