富士登山で投棄多発 環境省調査
雨具や寝袋「1週間でごみの山」

更新日:2017年11月14日(火)

 環境省が富士山で実施した調査で、山頂付近や登山道で雨具や防寒着、寝袋の投棄が多いことが13日までに分かった。荷物を軽くしたい登山者が下山途中に捨てているとみられる。環境省は「来夏に向けて啓発などの対策が必要」と指摘している。同日、富士吉田市内で開かれた国や山梨、静岡両県の関係者でつくる「富士山における適正利用推進協議会」で同省が報告した。



 調査は今年8月、同省の職員が環境問題に関する課題などについて山小屋などから聞き取りを実施した。投棄は特に須走口で多かったという。

 箱根自然環境事務所の沢邦之所長は会合で、「コンビニエンスストアで売っている薄手のかっぱ、安い防寒着や寝袋などが、1週間で山のような量になる」と現状を報告。「御来光を待つのに使った防寒具や寝袋は湿気を吸って重い。もう登山をしない人や、荷物を減らしたい外国人らが捨てていくのではないか」と分析した。

 静岡県小山町によると、須走口に捨てられた雨具や防寒着は現在、各山小屋が回収、処分しているが、登山者が捨てるごみが増え、山小屋の負担になっているという。

 山小屋関係者は雨具などの投棄増加の背景には、外国人の増加があるとみている。吉田口の山小屋関係者は「アジア系の登山者はごみを持ち帰るという意識が低い」と指摘。「捨てているのを見かけた場合は注意しているが、悪いことという認識がなく聞いてもらえない」と話した。

 環境省は「外国人登山者にもごみの持ち帰りを理解してもらえるよう、来夏に向けて周知や啓発が必要」と話している。〈渡辺真紗美〉

須走口登山道に捨てられていた雨具や防寒具、寝袋などのごみ(環境省提供、8月18日撮影)
須走口登山道に捨てられていた雨具や防寒具、寝袋などのごみ(環境省提供、8月18日撮影)
ページの先頭へ戻る