富士を彩る植物・砂礫地で育つ固有種

富士を彩る植物・砂礫地で育つ固有種
 ハタザオの仲間は多数あるが、フジハタザオは富士山にだけ生育する変種。アブラナ科。5合目・御中道付近の砂礫地に多く見られる。山梨県レッドデータブックで準絶滅危惧種に掲載。

 草丈が10センチ前後と低く、茎の上部に咲く花は純白。果実は細長いさや状になり、長さが4−6センチ程。根元の葉(根生葉)が大きく目立つ。茎の葉は、柄がなくて、あらい切れこみがある。茎や葉には星形の星状毛と呼ぶ毛があるのが特徴。

 フジハタザオという名前は富士山固有の種として名づけられた。火山の熱や紫外線を受けて火山の裸地で進化。標高2千メートル前後から生育し、標高3千メートル以上の火山荒原でも見ることができる。また、宝永火口周辺の砂礫の移動が激しい場所でも育ち、土砂が流れて根が切り散らされても砂礫とともに移動し、再び根を張り生き続けていく。

 フジハタザオより少し形質の変わった変種が各地に分布している。シコクハタザオ、イワハタザオなどがある。

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
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