織物産地復活へスクラム「FTN」

織物産地復活へスクラム「FTN」
 FTNは「フジ・テキスタイル・ネットワーク」。山梨県富士吉田市と西桂町の織物業者が、伝統ある織物産地の活性化を目指し2001年5月に立ち上げた。代表は前田一郎さん。復活のキーワードは「消費者の顔が見える最終商品づくり」と意気込む。

 富士山ろくの織物業を取り巻く環境は、全国の産地同様、安価な輸入品の流入やデザインの高質化への対応などの課題を抱え、苦戦を強いられている。しかしこの地域は糸の段階で染色し織物に仕上げる全国でも数少ない「先染め」の高級織物が主力であること、東京圏に隣接しているなど、産地としての個性化を図るポテンシャルを持ち合わせている。

 FTNのメンバーは両市町の5社で、ハンカチ、ネクタイ、傘など扱う品目が異なりそれぞれが製品の得意分野を持っている。地域の製品の多くは生地などの中間商品だが、FTNメンバーは、目標の最終商品の品揃えをある程度見込める精鋭集団。前田代表は「自分で作ったものを自分で売る場所を持ちたい。生地を問屋に流しても、実際商品になると、納得がいかないケースが多々ある」と、消費者の望む商品を提供する「マーケットイン」機能を志向する。

 グループは月1度の研究会を開いては実践事例を積み重ねたり、市場調査の一環として県外のギャラリーへの出展、交流型産地の形成を目指したガイドブックの作製など目指している。その中で2001年秋、甲府駅ビル・エクランで初めての展示販売会を開いた。ネクタイやストールなどの最終商品を眺める消費者の息遣いを身近に感じたという。今後も定期的に開き、産地の個性化を極めていくという。

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
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