富士山が初めて登場する文学作品

富士山が初めて登場する文学作品
 『万葉集』といわれる。富士山を詠んだ歌が11首あり、中でも山部赤人の歌がよく知られている。

  「田子の浦ゆ うち出でて見れば ま白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける」。

この歌は後に、

  「田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ」

として、『新古今和歌集』や『小倉百人一首』に収められている。

 平安時代中期にはかぐや姫が登場する「竹取物語」の中に富士山が出てくる。鎌倉、室町時代には鴨長明「海道記」、江戸時代に入って小堀遠州「東海紀行」、賀茂真淵「岡部日記」、松尾芭蕉の俳句など多くの文人が富士山をテーマにした作品を残している。

 明治・大正には、小島烏水「不二山」が近代の山岳文学に先べんをつけた。ほかに正岡子規の俳句、北村透谷「富嶽の詩神を思ふ」、北原白秋「北斎」など。

 現代では富士山測候所に勤務経験のある新田次郎が代表で「富士山頂」「富士に死す」などがある。さらに太宰治「富嶽百景」、松本清張「波の塔」、草野心平「富士山」、飯田蛇笏の俳句などがある。

山梨日日新聞社 YBS山梨放送
当ウェブサイト上の掲載情報、写真等の無断複写・転載を禁止します。