世界遺産「富士山」へ プロジェクト始動
海外の観光客増加期待
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地元に自然保護の機運
 富士山の世界文化遺産登録に向け、富士北ろくの観光業者から登録効果を期待する声が出ている。構成資産となる富士山や富士五湖の自然を守ろうという機運の高まりに加え、国際的な「お墨付き」によって、これまで以上に海外からの観光客の増加を見込んでいる。

 「ここから見る富士山は、お札に使われているほど景観が素晴らしい。ほかの地域より優位性が高い」と、話すのは富士河口湖町の本栖湖畔で、レストランを経営している滝口雅博さん。

 滝口さんは、世界文化遺産に登録された場合、「観光開発の進んだ河口湖などに比べ、自然が多く残っている本栖湖に注目が集まる」と、本栖湖一帯への観光客増加を期待。観光開発されていない土地を生かし、「富士山定番の観光地となることを目指したい」と話す。

 中国など海外からの観光客も多い富士山5合目にある「こみたけ売店」。小佐野昇一社長は「世界遺産という国際基準をクリアすることで富士山の知名度がさらに高まり、富士山の観光シーズンが広がる」と指摘。「11月などの閑散期にも観光客が途絶えないようになってほしい」と期待する。

 一方、環境保全への取り組みに期待する声も大きい。多くの業者が「富士山や富士五湖が、今後も集客力のある美しい観光地として栄えるように守っていきたい」と、口をそろえる。40代の観光関係者は「世界文化遺産として注目を集めたことで、今までみられた違法行為などがなくなりつつある」と指摘。「これらの問題が解消されれば、観光地としての価値もさらに高まる」と期待を寄せる。

2010年10月18日付 山梨日日新聞掲載


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