世界遺産「富士山」へ プロジェクト始動
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暫定リスト登載正式候補に 山梨・静岡県 推薦書素案の作成に着手
 日本の世界遺産暫定リスト
  ・富士山(山梨、静岡)
  ・古都鎌倉の寺院・神社ほか(神奈川)
  ・彦根城(滋賀)
  ・平泉の文化遺産(岩手)
  ・石見銀山遺跡(島根)
  ・富岡製糸場と絹産業遺産群(群馬)
  ・飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群(奈良)
  ・長崎の教会群とキリスト教関連遺産(長崎)
  ・小笠原諸島(東京)
 「富士山」は今年1月、遺産候補としてユネスコに国が提出する「暫定リスト」への追加掲載が決定し、登録実現に向け大きく前進した。世界文化遺産登録を目指す山梨、静岡両県は、登録に必要となる推薦書の素案づくりに着手。富士山の文化的価値の証明に必要な文化財などを取りまとめている。

 富士山と世界遺産のかかわりは既に15年になる。当初目指した自然遺産への登録は2003年、環境省などで構成する検討会でごみ問題などを指摘され、道が閉ざされた。しかし「日本文化への影響」という観点から見直すことで、文化遺産登録の可能性が浮上。山梨、静岡両県は連名で文部科学省などに遺産登録に向けた要望活動をスタート。2005年には両県や周辺市町村が富士山世界文化遺産登録推進二県合同会議を発足し、活動を本格化させ、国内候補にまでこぎ着けた。

 現在進めている推薦書素案づくりでは、二県合同会議を構成する市町村が今年5−6月、富士山の文化的価値を証明する材料となる文化財や行事、天然記念物のリストをそれぞれの県に提出。山梨県内では北口本宮冨士浅間神社や河口稚児の舞などの文化財や行事、忍野八海、三ツ峠などの資産が挙がっている。

 7月からは各県学術委員会が、それらの資産を基に価値証明の「シナリオ」づくりに取りかかる。両県は素案の第1案を10月にもまとめる方針だ。

 ただ市町村がまとめたリストには富士五湖が掲載されていない。文化庁は富士五湖を含む湖沼を資産候補として再検討することを登録への条件の1つに挙げており、国と県、地元自治体との合意形成が依然、課題として残っている。

2007年6月23日付 山梨日日新聞掲載


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